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2005年7月31日 (日)

1万4千人のキャンドルナイト?

050731 昨晩、屋久島に移住してはじめての停電に見舞われた。

昨日は朝から荒れ模様で、午後は頻繁に雷が鳴っていた。夕方から雨足が強まり、鋭い稲光が黒い空を裂く。

午後7時頃、ちょうど夕飯を終えようとした時、遠くで轟音が鳴り渡り、その振動が腹の底に低く響く。

「落ちたのか?」

次の瞬間、パッと電気が消えた。停電だ。僕の住む集落は「屋久町」側の安房。一方、島の北側を占める「上屋久町」の友人にケータイで連絡してみると、そっちも停電中。発電所がダメージを受けたらしく、どうやら屋久島全島が「機能停止」状態のようだった。

何年ぶりだろう、停電を経験するのは。不謹慎にもワクワクしながら、久しぶりにランタンを引っ張り出し、火を点す。アウトドアの道具はひととおり揃っているから、慌てることはない。ただひとつ後悔したのは、ビールを出しておかなかったことだ。ランタンの灯りの下で飲むビールは格別なのに…。なにしろ初めての停電。どのくらいで復旧するか分からない状況の中、電源の入っていない冷蔵庫はできれば開けたくない。焼酎でもいいのだが、夏はやっぱりロックで飲みたい。仕方なく我慢することにした。

この日はたまたま涼しかったからいいようなものの、電気が止まると、エアコンはおろか、扇風機すら使用不能になってしまう。パソコンはバッテリーで可動するものの、モデムがダウンしているからインターネットには接続できない。とにかく何もできないのだ。僕たちはいつしか、文明の利器に囲まれた生活をしている。そのことを認識し、暮らしの原点を見直すためにも、たまにはこんな夜もいい。家族揃ってランタンを囲み、トランプを少々嗜んでみる。電気が使えないということはどういうことか、電気のなかった昔の暮らしはどうだったか、子供と会話してみる。そんな話をしながら、早めに布団に入って子供を寝かしつける。いつの間にか、僕と妻も寝入ってしまっていた。

午後10時過ぎ、はっと目が覚めた。まだ通電していないようだった。ふと窓の外に目をやると、偶然からなる「奇跡」が起こっていた…。

次回に続く…

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2005年7月29日 (金)

島の温泉へ

050729 昨日、屋久島の南に位置する尾之間という集落に用事があったため、仕事を少し早めに切り上げ、「尾之間温泉」に浸かりに行った。

島に住み慣れてくると、不思議と隣の集落すら遠く感じるようになる。僕の住む安房から尾之間までは、クルマで20分くらいだろうか。たったひとつの用事で出向くには、少々億劫に感じる距離になってしまった。

ということで、贅沢な話だが、「ついでに温泉」となるのである。

ここの温泉小屋は、風情漂う小杉造りの建物。よくデザインされている思う。浴場の雰囲気も素朴で、島人たちの社交場といった感じ。湯船の底に敷き詰められた玉石がまた心地よい。湯は少々熱めだが、我が子たちは、今回でふたりとも入れるようになった。しかも最近、「温泉」という言葉に敏感になりつつある。

こうなると今後、尾之間まで出向く回数が増えそうだ。ちょっと遠いのだが、まぁいいか。

追伸:この日記を書いている最中に、クワガタが5匹も飛んできた。すでに我が家の昆虫ケースには、7~8匹のクワガタがケンカばかりしている。そのせいか、3匹も死んでしまった…。今夜は、捕まえるのはよそう…。ちなみに別の昆虫ケースにはカブトムシが3匹…。

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2005年7月25日 (月)

恐怖の森?

050725 屋久島の森を歩いていると、ふっと恐怖感に襲われることがよくある。

屋久島の中でも、とりわけ僕が好きな、水の緑の美しい森がある。「白谷雲水峡」という、映画「もののけ姫」の舞台になったといわれる場所で、苔の美しい原生のままの森が鎮座する。

この森の原生林へと足を踏み入れると、「癒し」と「怖れ」が交錯する、不思議な感覚に包まれる。一切の人工物が視界から消え、自然の音しか耳に入らなくなると、確かに「物の気」を感じるようになるのだ。

詳しい内容はこちらで↓↓↓

「恐怖の森?」

http://nikkeibp.jp/style/life/joy/yakushima/050725_mori/

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2005年7月23日 (土)

少年時代の夏休み

050723 「また川に行くの?」

幼稚園も夏休みに入り、暑さも真っ盛り。子供たちはすっかり川遊びが気に入り、週末ごとに「川へ行こう」と騒ぎ立てる。

ということで、本日も川へ。

今日は14時過ぎ、ちょうど干潮の時間に合わせて、ウチの近くを流れる安房川へ向かった。クルマで約5分、河口から少しだけ上流に行ったところに、干潮の時間帯だけ砂地が現れるところがある。いつしか屋久島へ旅行に来たときに、民宿のおじさんに連れて来てもらったところだ。

その頃からすでにあったのだが、誰かが木の枝にロープをくくりつけ、“ターザンごっこ”ができる絶好の遊び場がある。初めてこの場所を訪れた時、まるで映画か何かに出てくるような、少年時代の夏休みの1シーンを切り取ったような風景に見えた。初めて見る風景なのに、なぜか郷愁に駆られ、この島の少年少女たちを羨ましく思った。

そして今となっては、同じその場所で、我が子が戯れている。何だか不思議な感覚だった。

はじめは怖がって、ロープから手を離さずに岸まで戻ってきていたが、息子の柾陽が突然自ら手を離し、水に飛び込んだ。慌てるかと思いきや、笑っている…。それを見た娘の菜月も、顔をこわばらせながらも飛び込みはじめた。少しずつ慣れてきたのか、何度も繰り返していた。以前は二人とも顔に水がかかることすら嫌がっていたのに。だんだんとたくましくなり、自然児のようにはしゃいで遊ぶ我が子の姿を見ていると、屋久島へ来てよかったと思う。

明日は海へ行く約束をさせられた…。まぁ、親も楽しんでいるからいいのだが。

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2005年7月19日 (火)

僕のアウトドアな書斎

050719 僕は贅沢なことに、ふたつある“書斎”を使い分けている。

部屋にある常設の書斎で仕事が行き詰ると、気分転換とばかりに、即席の書斎をベランダに設置する。

右手には世界遺産の山並みを望み、左手には種子島の浮かぶ太平洋を望むこの書斎では、どうしてもビールを注ぎたくなってしまう。こうして気分転換と仕事の境目が曖昧になってしまうのだが、案外いいアイデアを思いついたりするから不思議だ。

東京のサラリーマン時代にはあり得なかった、屋久島ならではの贅沢な仕事のスタイルだ。最近、仕事に行き詰るのが楽しみだったりする…。

詳しい内容はこちらで↓↓↓

「山と海を望む書斎」

http://nikkeibp.jp/style/life/joy/yakushima/050719_syosai/

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2005年7月17日 (日)

透きとおる川で遊ぶ

050717 屋久島は、“なんとなく”梅雨明けしたようで、さらに暑い日が続くようになった。

昨日はそんな暑さにたまらず、涼を求め、家族で川へ浸かりに行った。向かった先は宮之浦川の上流。上流といっても、海岸からクルマで5分ほど走ったところだ。屋久島の川はどこも、海から少しのところがもう、渓谷になっている。

早速水着に着替え、流れに足を浸けると、冷たすぎず、ぬるすぎず、冷たい水が苦手な僕にはちょうどいい水温だった。僕らにとっては見慣れた光景となったが、水のきれいさにはいつもため息が出る。陽が出ると、水底に影がくっきりと映りこむほどに水が澄んでいる。水中メガネをつけ、川に身を沈めてみると、対岸までも見えるほどだ。鮎が石の苔を食み、カジカの仲間と思われる魚が丸石にはり付いているのも鮮明に見える。

屋久島の川には魚があまり棲んでいないと聞いたことがある。流れが急すぎるのと、水がきれいすぎて魚のエサが少ないからだそうだ。とはいえ、多少流れが穏やかなこうした場所にはいるのだ。

子供たちも水中メガネをつけ、一生懸命に観察していた。屋久島に来る前までは、水に顔も浸けられなかったのに。着々と順応しているようだ。それにしても、子供の頃にこんなきれいな川で遊べるなんて、うらやましい。彼らの夏休みは、まだこれからだ。

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2005年7月12日 (火)

苔のベッド

050712 屋久島の梅雨は瑞々しい。

水分をたっぷり含んだ苔のベッドの上で、新芽がか弱くも、しかし生命力をたっぷりと放ちながら、空へ向って伸びていく。

この時季の屋久島を象徴するような、瑞々しいひとコマだ。

詳しい内容はこちらで↓↓↓

「東京の梅雨、屋久島の梅雨…」http://nikkeibp.jp/style/life/joy/yakushima/050711_tsuyu/

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2005年7月11日 (月)

小さな訪問者

050711 周囲に民家の少ない我が家には、夜になると家の明かりをめがけ、実に様々な虫たちが飛来する。季節とその日の気象条件によって、訪れる虫の種類が変わるのが、自然観察会のようで楽しい。

移住してすぐの4~5月頃は、何しろカメムシと蛾が凄かった。おそらくその日の気象条件によって、カメムシが集まってくる日と、蛾が集まってくる日があって、子供たちは「今日は蛾の日だ、カメムシの日だ」と、毎晩のように、虫の動きにおののきながらもはしゃいでいた。それこそ「カメムシの日」には、数十匹、あるいは百匹を超えると思われるほどのカメムシが窓にびっしりとはりつき、一面を緑一色で覆い尽くすほどであった。

梅雨時には、代わってシロアリが姿を現しはじめる。特に雨上がりのムシ暑い日、彼らは一斉に飛び立つらしく、決まって日没後30分ほどすると群飛しはじめる。小一時間ほどでパタッと姿を消すのだが、気がつくと家の中を、羽を落としてモソモソと這っているのだ。

屋久島の人は、皆同じことを言う。「シロアリが飛んでいるのを1匹でも見つけたら、家中の電気をすべて消し、窓を閉め、1時間我慢しろ」と。そうでないと、家の中がたいへんなことになるらしい。それでも一体どこから侵入してくるのか、知らん顔して床の上を這っているのだ。恐るべしシロアリ…。

そして、空気が夏の気配を色濃くしてくると、甲虫たちがやってくるようになる。カナブンやコガネムシ、カミキリムシなどが、ブンブンと音をたて、ビシバシと窓にぶつかりながら飛来してくる。その中に混じって、クワガタもいたりする。2~3日の間に3匹も我が家にやってきた。

だんだんと虫に対する「免疫」が出来てきた我が子らに自慢しようと、飼育ケースに入れてやると、大喜びだった。虫捕りに行くこともなく、もちろんデパートなどに買いに行くこともなく、次から次へと我が家へやってくる虫たち。まるで僕たち人間が、家というカゴに入っているような錯覚すら覚える。屋久島は、虫たちにとっても楽園のようだ。

今度はカブトムシでも来ないかなぁ…。

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2005年7月 7日 (木)

ミルキーウェイ

梅雨前線の南下により、屋久島も再び梅雨空模様が続いている。大雨・雷・強風…。屋久島の梅雨はまるで台風並み。東京なら、間違いなく電車に遅れが出るような雨の降り方だ。この季節の、蒸し風呂のような通勤ラッシュにもまれることが無くなったせいか、日本一雨の多い屋久島の梅雨だが、さほど鬱陶しい気はしない。

しかしながら、せっかくの七夕に天の川が見られないのは残念だ。空気の澄んだ屋久島の夜は、その数が多すぎて、すぐには星座が判別できないほどに、漆黒の空を星が埋め尽くす。

数日前、ふと気が付くと、ずいぶんと久しぶりに星が出ているのを目にした。妻とふたりで、それまで部屋で飲んでいた焼酎とつまみをベランダに持ち出し、満天の星空の下、至福の一杯を楽しんだ。

我が家のべランダはほぼ南向き。夜の10時頃、ちょうど南の空にはさそり座がよく見える。さそりの尾っぽのあたりに、薄い雲がわずかにかかっているだけだ。屋久島ではフツーに観ることのできる流れ星に声を上げながら、目の前で繰り広げられる「天体ショー」に、しばし童心に帰った。再びさそり座に目をやると、まだ同じ場所に雲がかかっている。

「!」

部屋に戻り、星座板を引っ張り出して見てみる。「やっぱりそうだ。あの雲みたいなやつ、天の川だよ!」。今度は隣にあるグラウンドまで出てみて、天を仰いでみる。さそり座の尾っぽにあった「白い雲」は、「ベガ」と「アルタイル」の間を分けるように流れ、カシオペヤへとつながっていた。

「天の川って、こんな風に見えるんだ…」。

それはまさに、コップを倒して牛乳をこぼしたかのような模様を、確かに描いていた。初めて「ミルキーウェイ」と呼んだ人には、もっともっと白く見えたのだろうか…。

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2005年7月 3日 (日)

至福の一杯

050703 鹿児島といえば、焼酎。で、屋久島の焼酎といえば「三岳」だ。昨今の焼酎ブームにより、地元でもなかなか手に入らない代物になってしまった。運よく店頭でめぐり合えても、買えるのは一人一本。たいして酒に強くない僕は、それでも一升瓶が一本あれば、ずいぶんと長い間楽しめるのでいいのだが、ここ1ヶ月買えない状況が続いている。聞けば、開店前から並ばないと買えないそうな。

となると、自ずと他の焼酎にも手が伸びる。屋久島は水のうまさもあって、「三岳」に限らずうまい焼酎がたくさんある。ミネラルをほとんど含まない屋久島の超軟水は、何においても素材本来の味を損なわず、主役をしっかりと引き立てるそうだ。単純にアルコール分25度の焼酎ならば、その75%は水。水の良し悪しで味に差が出ないはずがない。

旅の土産に「三岳」を買って帰り、「島で呑んだあの味をもう一度」とばかりに口に含むと、何か違う…。そんな話をよく耳にする。その理由は、きっと水にある。割るのはもちろんロックの場合でも、水と氷には気を使わないと、あの味は甦らない。市販のミネラルウォーターで、しかもできるだけ軟水のものを選ぶのがいいそうだ。

水がうまいと来れば、焼酎に限らず、白飯を筆頭に水を使う食べ物は何でもうまい。写真の「つけあげ」もそうだ。いわゆる「さつまあげ」だが、地元では内地でも「つけあげ」と呼ぶらしい。当然、魚を洗うときには水を使うから、そこで差が出る。その魚をすり身にして揚げるのだが、これがまた、焼酎の肴にぴったり。屋久島では、トビウオやサバなどを使っているようだが、そのブレンド具合によって味が決まるそうだ。実はこの「つけあげ」、ある取材の際にお土産でいただいたもの。食感と味、ともにサイコーだった…。

揚げたての「つけあげ」を肴に、「三岳」で一杯。この島に暮らす幸せを感じる瞬間だ。

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